Ken's Guitar Labo

ギタリストのための情報サイト 奏法、メンテナンス、名曲&名盤紹介、”演奏してみた”などを紹介していきます。

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「世界で最高のバンド」ーカート・コバーン(ニルバーナ)
「世界で二番目に最高なバンド」ーリアム・ギャラガー(オアシス)

 このように大物2人に絶賛されたバンドをご存じだろうか?
(ちなみにリアムが世界で一番目に最高なバンドに選んだのは自身のバンド、オアシスであった)そう、そのバンドこそがTeenage Fanclubである。

 Teenage Fanclubが結成されてからおよそ30年、その間には様々な音楽が流行しました。しかしこのバンドは流行には目もくれず良質なギターポップだけを書き続けてきたのです。この「Radio」という曲も彼らの音楽の魅力を凝縮したような曲です。激しいギターのディストーションサウンドと組み合わせられる温かな歌のメロディーと美しいコーラスは彼らならではでしょう。

 活動期間30年と十分ベテランのバンドなのですがプロフェッショナルっぽくはなく、普通のオジサンたちが集まってやっている感じが逆に良いなと感じます。ポーズを付けずに出てきた音楽を素直にやるというのは意外に難しいことです。しかしそれをやってきたのがTeenage Fanclubなのです。彼らにはぜひこれからもこのスタンスでやっていってもらいたいですね。

Radio / Teenage Fanclub コード譜


 この「さよならはさよなら」はPVが凄くてなんと松坂桃李やスピードワゴン井戸田潤佐々木希らが出演している。PVの内容はというと「別れた彼女を忘れられない男のピュアで真っ直ぐな想いを歌った等身大のラブソングをイケメン男子20人の泣き顔で表現した」んだそう。ちなみに井戸田潤はこの曲が発表される10か月ほど前に離婚しているので演技ではなくガチの涙かもしれない。色んな意味で話題性十分な豪華なPVだったのだ。この豪華さはレコード会社の期待値も高かったことの表れであろう。

 肝心な曲はというと美しいメロディー心に残るサビの旋律「別れ」を素直に歌った歌詞も純粋さが感じられて好印象である。間違いなく名曲である。

 が、しかし期待したほど話題にならずヒットもせずであったのだ。なぜだ!なぜなのだ!?今からでも遅くない、みんなに聞いてもらいたい傑作なのだ。
 ギターの弾き語りをする人にも良さそうである。ギターデュオなんか最高だろう。気になった方はぜひ!

さよならはさよなら コード譜

 

 メタリカは初期のころからメタルファンの間では人気のバンドであり良曲も多かった。しかし4枚目のアルバム「メタルジャスティス」は問題作であった。変拍子の多用、大作指向(表題作は10分近くあった)など挑戦的で複雑な曲が並んだアルバムであった。
 「ヘヴィメタル史上最も偉大なアルバム」と絶賛する声がある一方、「観客の皆が浮かない顔をしていた」とリードギタリスト、カーク・ハメットは認めている。また、メンバー自身も曲の複雑なアレンジにうんざりしていたという。

 そして、劇的な変化を遂げた5作目のアルバム、通称「ブラックアルバム」が発表される。シンプルでコンパクトでキャッチーでありながらヘヴィさも失っていません。

▲演奏は0:47~
 そんなブラックアルバムの特徴を凝縮させているのがこの「Enter Sandman」である。今聴いても抜群にカッコいいのである。

 ブラックアルバムは発売初週に65万枚以上を売り上げ、全米だけで販売枚数が1600万枚を超えるなど、この四半世紀で最も売れたアルバムである。この売り上げはメタルファンだけで成し遂げられる数字ではないだろう。幅広い音楽ファンが支持したのである。


 こんなカッコイイ「Enter Sandman」であるがギターの難易度はそれほど高くない。気に入った方はぜひ挑戦してみて欲しい。




 


気持ちの良い疾走感と胸キュンな歌詞、そしてキャッチーなメロディー。しかもこの曲はテレビCMで使われていた。これは大ヒットしないわけがない!わけがないのだが…


▲これがそのCM。志田未来さんがかわいい。しかし、内容と音楽があってない気がする…

なぜこれが今一つヒットしなかったか不思議でしかたない。どうなってるんだ⁉

このtriplaneというバンドはMr.Childrenに似ているとよく言われる。確かにボーカルの江端兵衛さんもミスチルをリスペクトしていると言っているし、影響がもろに感じられる曲も多い。
triplaneのほかにも世の中にはミスチルに似たバンドが沢山ある。それらはどうしてもミスチルと比べられてしまう。ミスチルと比べられて「こっちの方がイイよね」と言ってもらうのは至難の業だろう。もしも同じくらい良くても二番煎じと思われて"ホンモノ"の方がいいやってことになる。

確かに誰かに似せようとして作られた歌はつまらないことが多い。しかし自然に似てきたものは話が別である。triplaneは後者じゃないかと思うのだ。リスペクトしてよく聴いていたものの影響が出るのは自然なことだろう。それにこの「蕾」という曲あたりからtriplaneらしさみたいなものが出てきているような気がするのだ。

何かに似ていようがいまいが良いものは良いのである。ぜひ色眼鏡で見ず、triplaneをもっと評価して欲しいのである。

triplane / 蕾 コード譜

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スピッツの珠玉の名曲「ロビンソン」を収録したアルバム「ハチミツ」
しかしこのアルバムの魅力は「ロビンソン」だけではない。

まず一曲目「ハチミツ」からグッと引き込まれる。

気持ちの良い疾走感とリズム、
爽やかなギターのサウンド、
魅力的な歌詞の世界。
これからはじまる「ハチミツ」の世界への期待が否が応でも高まってしまう。
ハチミツ コード譜①
ハチミツ コード譜②

一曲目で高まった期待を二曲目「涙がキラリ☆」ががっちり受け止めてくれる。
いや期待を上回ってくれる。

「星を待っている2人 切なさにキュッとなる」
という歌詞があるのだが、まさに星空を見上げた時のセンチメンタルな気持ちに似た感情がこの曲を聴いていると湧き上がってくるのである。
他の曲ではなかなかこんな気持ちを味わえない。
間違いなく名曲である。
涙がキラリ☆ コード譜

3曲目「歩き出せ、クローバー」は奥が深い。

「過ぎた恋」という言葉も出てくるので失恋を乗り越えて歩き出せというメッセージともとれるが、もっと深いテーマを感じられる歌詞もチラホラ見られる。
実はこの曲が書かれた頃に阪神大震災や地下鉄サリン事件などが起きており、それが歌詞に反映されているのでは?と言われているのだ。
人生には理不尽な悲しみや別れもある。それでも前へ歩き出せというメッセージなのだろうか?
どちらにしても背中を押してくれる良曲である。
歩き出せ、クローバー コード譜

そして4曲目「ルナルナ」である。

この曲は他の曲に無いオシャレ感みたいなものが感じられアルバムの良いアクセントになっている。
 この曲はもともとシングル候補だったそうである。
なるほどシングルでも十分納得な完成度である。
個人的にも大好きな曲である。
ルナルナ コード譜

5曲目は「愛のことば」

この曲は反戦歌なのではないかと言われている。
確かにそう考えると合点がいく言葉がいくつもある。

ここからは個人的な解釈ですが、

 この歌の「愛」は恋愛の愛ではなく、出会う全ての人への愛情のことではないかと。
この歌は愛に欠けたこの世の中でも人間らしく、愛に満ちた生き方を探し求めている人の歌じゃないかと…テーマは高橋優の「福笑い」に近いのでは?
…考えすぎですかね?
愛のことば コード譜

そして6曲目は突然のロックナンバー、「トンガリ’95」である。

スピッツの歌はどれも歌詞が奥深いのだが…
この
「トンガリ’95」は案外深い意味は無いのではないかと私はにらんでいる。
大物作詞家・秋元康氏いわく「ライブで盛り上がるための曲は歌詞に意味が無い方が良い」のだそう。考える前に叫べ!ということか。
 「スピッツはライブバンド」と発言する草野マサムネ氏はこの曲は盛り上がるための曲と位置付けているのではないだろうか?
トンガリ’95 コード譜

7曲目は「あじさい通り」

 どこか昭和の雰囲気がするこの曲、私は大好きなのです。
 この曲の主人公はさえない、人を信用できない男ですが、「あの娘」が「光の粒」を分けてくれたことをきっかけに変わっていきます。こういうストーリーに私は弱いのです。
あじさい通り コード譜

そして8曲目は名曲中の名曲「ロビンソン」

 この曲が出来た時の草野氏は「また地味な曲ができちゃったな」と思ったそうで、本人はあまり手ごたえを感じてなかったそうです。
確かに派手さはありませんが一度聴いたら忘れられないメロディーを持っています。

 この曲が発表された当時、わたしは洋楽のロック、メタルばかり聞いており「邦楽はダサイ」と思いこんでいました。この曲を偶然テレビで耳にした時も良いメロディーなのは分かりましたがCDを買おうとまでは思いませんでした。ところが一年ほどたったある日、無意識に「ロビンソン」を口ずさんでいたのです!それからこのメロディーが頭から離れなくなってしまいました。「この曲はなんだ?」曲名もバンド名も覚えていなかったので苦労しましたがどうにかアルバム「ハチミツ」にたどり着きました。
 テレビでチラッと耳にしただけの曲が一年もたった後に思い出され人をとりこにしてしまうって凄くないですか⁉このことがきっかけで私は音楽を聴かず嫌いせずに、ジャンルにかかわらず良いものは良い!と考えられるようになりました。ありがとうロビンソン、ありがとうマサムネさん!
ロビンソン コード譜

9曲目は「Y」

 このYというタイトルはY字路つまり分かれ道を表していると言われてます。
別れがテーマになっているのは間違いなさそうですが、悲しい中にも前向きな気持ちが感じられます。
 漂うような独特な空気感、美しいメロディー、切なくも前向きな歌詞。
これもステキな曲ですね~
Y コード譜

10曲目は「グラスホッパー」
 
☜ギター演奏はニセテツヤさん
軽快なテンポと気持ちの良いギターサウンド!
曲順も絶妙でバラードの後の空気を入れ替えエンディングへとギヤを入れ替えています。
「ハチミツ」は全曲傑作なだけじゃなく曲順も本当によく考えられてます。不思議なほど欠点が無いアルバムですね。

(それにしてもニセテツヤさん見事ななりきりぶりですね~)
グラスホッパー コード譜

ラスト 11曲目は「君と暮らせたら」

 ほのぼのとした光景が目に浮かぶかわいい曲で本当に良い曲である。
わたしは車の運転中に森の中・山の中を抜けるような道に差し掛かると無意識にこの曲を歌ってしまう。それも鼻歌でなく本気のやつ(笑)
君と暮らせたら コード譜


 改めて「ハチミツ」は本当に完璧なアルバムだなと思います。
全曲傑作であり、選曲も曲順も完璧であり、ジャケットのアートワークなども含め何もかもが最高なのです。
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 動画サイトで「ハチミツ」の曲を見て気づくのは、発表からもうすぐ23年経つ曲だというのに新しいコメントが多いことです。きっと発表当時聴いていた人たちも、まだ生まれてなかった世代の人たちも聴いているのでしょう。本当に良い曲は時代を越えるのだなと実感します。きっとこの先も「ハチミツ」は甘く、人々を魅了し続けていくことでしょう。

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